内閣府主催「いま、期待する女性のリーダーシップとは」シンポジウムに行ってきました!!

こんにちわ。

先日、内閣府や複数の団体が主催、UNwomen(国連ウィメン日本協会)などは後援するシンポジウムがあり、ひょんなことから参加することになり、上智大学に行ってきました。(http://www.unwomen-nc.jp/4407)メイン会場は満員でサブ会場でスクリーンごしの参加となりました。

シンポジウムテーマは「いま、期待される女性のリーダーシップとは」。スポーツ庁の鈴木長官の基調講演と、企業やNGO 、スポーツ分野で活躍する女性リーダーのパネルディスカッションがあり、とっても興味深い内容でした。今回は、ディスカッションで印象に残ったことをご紹介します。

この日のパネリストはそうそうたるメンバーで、一体どんな話が飛び出るのかなあという感じでした。パネリストは、

 河本宏子氏(全日本空輸(株)取締役専務執行役員グループ女性活躍推進担当)
 木山啓子氏(特定非営利活動法人ジェン(JEN)代表理事)
 三屋裕子氏((公財)日本バスケットボール協会(JBA)会長)
 村木厚子氏(元厚生労働事務次官)
 山口香氏(筑波大学体育系准教授)

ねっ。すごくない?そして、メンバーのすごさが随処に出ているディスカッションでした。

この日のディスカッションのトピックは3つ。

(1)私の歩んだ道 (2)歩む中での課題・障壁と解決方法 (3)女性が真に輝くには…

トピック(1)私の歩んだ道では、パネラーそれぞれが今の道を拓いてきたきっかけとなった出来事や人との出合いなどが語られました。共通していたのは、自分がピンチになった時、自分にとって不本意なことが転機となって、不本意に飛び込んでいったこと。

山口香さんは、「ある時、男性の先輩に「出る杭はうたれる。出過ぎた杭は打たれない。なるべく早く出すぎていけ!」と言ってもらい、それが支えになった。」と話されていた。不都合に対して声を上げていくことの勇気を感じました。

トピック(2)歩む中での課題・障壁と解決方法では、窮地に陥った時の気持ちの立て直しや乗り越えた経験が語られました。

共通項は、「すぐにやる、すぐに動く」ということで不安が安心に変わるということ。そして、居場所を自分で作っていく努力の大切さ。

三屋さんと山口さんの言葉が印象的でした。

三屋さん「オリンピックの経験は、他の大会とは違い本当に難しく厳しい練習。100%全力がスタートであと何%乗せるかで成長できる。自分で決めた道なのでやめられない。先を見るのは止めよう、足元だけを見るようにした。「今だけ全力を尽くそう」そして、明確なゴール、<なぜここにいるのか>目的や意味を示されていたからがんばれた。」という。限界を超え、苦しい道を歩むとき、志が人を支える原動力になるのだと教えられました。

山口さん「ロンドン五輪の時、「殴られて黙っているのはなぜ?」女性たちに問いただした。男性は「女は自分に甘い、女性は..女は..」だから男性の俺たちが強くしてやったんだということが言われた。本来、スポーツを通じて主体性持てる人間になることが大事であって、自分たちが意見を述べられる女性を作っていくことが大事と思っている。そのためにスポーツを通して人間として強くなることが大事。」という。スポーツを通して、女性としての不平等からの権利を獲得することを目的とするのでなく、人間性を高めていくというスポーツのあるべき姿に向かう素晴らしさを教えられました。

トピック(3)女性が真に輝くには…では、これまでの経験を踏まえ、真に大事にするべきポイントが語られました。

・会社で女性が働きやすくするための制度は整ったものの、使い勝手を良くする工夫が必要であること

・働き方改革と合わせて社内に自分の居場所を作ること。違う働き方をする者同士がお互いを尊敬しつつ支え合うことや自分のできる貢献とは何かを考えていくこと

・国際協力、人道支援は限界が来ていて、価値を問い直すことが一番いやるべきことであると感じている。「優秀かどうかより違いに優劣はないこと」を尊重する教育が必要になっている。

・男性も女性も働きやすいところを作る。「同じものを扱うから違うものを等しく扱う」へ

・必要なことは気づいた人から行動していく。

・これまでは変えられずあきらめてきたことも声を上げていけば変えられることがある。声を上げるだけでなく、<実情を示す/自分たちができることはやる/必要な項目を絞る/努力する姿を見せる>ということを続けていくことが大事。

・女性だけでは変えられない。ロールモデルを作っていくことが大事。その時、だれにもできることがキー。そのためにはちょっと無理でも抜擢していくことが大事。やらせてみて失敗してまたやっていくことを通して育てていく。

とても沢山の示唆があり、参加していた多くの女性が共感と勇気を得られたシンポジウムでした。

21世紀は女性の世紀と言われ、もはや四半世紀が経ちました。男女が互いに尊敬し合い、互いの思いや願いを分かち合い、助け合うことができたら、素晴らしい世の中になることは間違いない。そのための努力を惜しまないことがひいては世界レベルでの平和にまでつながっていくように感じたのは私だけでしょうか。大げさに聞こえるかもしれないが、今の世界情勢を見るにつけ、対話の重要性、理解する努力の必要性を感じています。どんなことがきっかけでもいい、大きな目的を見据え、具体的な目標をもって取り組む価値があるように思ったシンポジウムでした。

1480657276771 20161202_141242