4月カフェレポート・憲法カフェ開催しました!

皆さん、こんにちわ!GWはいかがお過ごしですか。あっという間に残りあと2日、アクティブに過ごされた方、帰省された方、家でゴロゴロな方、様々に自由に過ごしていらっしゃるかと拝察します。

4月中旬に発生した熊本の地震は揺れこそ少し落ち着いたようでも被災された方のご苦労を思うと胸が痛みます。何かできることはないかと、皆さんGWでボランティアに参加されたり、募金活動なども展開されていますね。熊本の皆さんのご無事をお祈りしている日々です。

さて、4月カフェレポートのアップがようやくできます。

4月はKcafe恒例の憲法カフェを開催しました!

あすわかの種田弁護士をお迎えして、今回は子連れママ、30代サラリーマン、壮年、40代仕事を持つ女性に主婦と、いろんな年齢層や立場の方がご参加いただいてのカフェになりました。

憲法カフェは、一見すると難しいと感じる「憲法」と、ラフでリラックスした雰囲気の「カフェ」がコラボしたもの。「憲法」とは何か、役割や機能、根底に流れる精神を学び、その前提の上に自分の生活と照らし合わせてみたらどうかという視点での学び合いをしている場です。

今回も「憲法」の基本は、紙芝居をきっちり見ました。何度見ても勉強になるこの紙芝居。王様の悪党ぶりが人相にも現れていて、いかにも悪いことを企んで市民が苦しめられていることがわかります。

王様って、今でいえば政治家のこと。表面上は悪党に見えないけど、裏ではどんだけ悪事を働いている事か・・・まして、特定秘密保護法が成立して以来、私たちの全く知らないところで秘密裏に事が進められているともいう昨今、どんどん、日本の政治も社会も劣化しているように感じます。きちんと王様をしばらないといけないよねー。

さて、今回のカフェは、憲法と裁判所がテーマ。「三権分立と違憲立法審査権」について学びました。

難しい言葉を、毎回分かりやすく説明してくれる種田弁護士にはいつも脱帽です!っとCMはさておいて・・・

まず「三権分立」について。三権分立の考えが出てきた背景は、<王様が一手に権力を握っていると、みんながひどい目にあわされてしまうところから>

王様に権力が集中しないよう、憲法では権力を、国会(立法)と内閣(行政)と裁判所(司法)の3つに分け、それぞれがお互いに抑制し合い、バランスをとる制度を採用しているという。3つのパートに分かれてお互いにチェックし合って国民の権利が守られるようにしているというわけ。

三権分立の目的は私たち国民の生活・未来を守ること。

それを具体的に国民の側から言えば、「私たち国民は、政治をする人に対し、国の役所を、立法・行政・司法の3つに分けて、それぞれにチェックさせ、バランスをとるように仕組みをつくらなきゃダメ」いうこと。

じゃあ、実際のところの制度ってどうなっているのかなんだけど、憲法に違反していることを審査する権利が国民には保証されている。いわゆる「違憲立法審査権」というものだ。これって、簡単に言えば、政治をする人たちが憲法違反したときに、裁判所が「憲法違反するな!」と指摘できるというもの。

じゃあ大丈夫じゃん! でも、果たしてそうかどうか・・・

日本の違憲審査制度はアメリカ型と言われ、「付随的違憲審査制」といって、被害者がいないと、違憲審査ができない制度という。

ちょっと!それじゃダメじゃん!春風亭昇太師匠の言い回しみたいになったじゃない!(笑点ファンならわかります。すんません!)

つまり、違憲状態とわかっていても、その状態で実際に危害が出たという事実がないと裁判所は口を出さないよということ。それじゃ、去年強行採決で成立してしまった安保関連法なども、違憲判断が下せないということだ。自衛隊の隊員が海外派遣されて、実際に負傷したとかが必要という。

あんま難しいことわかんない主婦でも「これって、変じゃない?」と率直に思った。

では、「私たちがすべきことはなにか」。「私たちは主権者として、憲法違反の安保法に対して、声をあげ、行動しなければならない!」ということ。種田弁護士はくりかえし問いかけてくれたのだった。

さて、今回も対話の種がまかれ、続いて行った対話も面白いものがありました。

レクチャーには自民党の改憲草案と現行憲法の比較が含まれていたのですが、自民党の改憲草案の中で出てくる<尊重と擁護>という言葉の使い方が巧妙であることを指摘する参加者に対し、種田弁護士からは、憲法が成立した背景にある<権力者への不信>はチェックする視点としては、冷静に疑いの目で見てみると、意図が見破れるとおっしゃっていました。

変えたい意図がどこにあるのか、それをきちんととらえていくことが大事で、立憲主義の立場に反するものは取り除いていかなければならないということ。国民はなめられていることに気づかなければならない。まさに国民一人一人が賢い智恵をもって対処しなければならない時を迎えていることを感じる時間となりました。

 

〇参加者の声をご紹介します。

・憲法は国民が守るのではなく、政治をする人に守らせるものということが印象に残りました。(R・N)

・現行憲法99条の重要性、違憲立法審査権の理解が深まりました(ハム)

・根本的なことがわかっていなかったと思います。憲法は政治家の暴走をくいとめるためのものというのが目からウロコでした。学校ではどうしてもっとわかりやすく教えてないんだろう?親が知らないから子どもにも伝えられない。今の日本がまもなく大変なことになろうとしているのに、手をこまねいていることの怖さを強く感じました。日本国民としても一人の母としても、もっと勉強しようと思います。(やまこま)

充実した学びが、一人ひとりの行動へつながるようにと、祈りにも似た思いが沸き起こったカフェとなりました。

 

Closing Dialogue(from スタッフ)

今回もわかりやすいレクチャーで、毎回発見があるカフェ。

主催者であるけど、一参加者として、いつも学びを楽しみにし、かつ少しでも多くの方に、今日本が直面している一つの重大な岐路を知ってもらい、未来を守るための行動を起こしたい!という切なる願いを持って活動している。

毎回、私たちは、地元地域にチラシをポスティングしたり、SNSで開催情報を流したり、友人に声掛けしながら、カフェに来ていただけるよう活動を進めている。正直、毎回、人が来てくれるだろうかとドキドキの状態だが、フッとひと吹きすれば消えてなくなるような小さな団体に、温かい目と声をかけてくださる方、参加して学びを深めてくださる方、そしてなによりこんな小さい団体に毎回快く講師を務めてくださる種田弁護士、多くの方の善意によって成り立っていることにあらためて感謝でいっぱいの思いだ。手作りのカフェ運営はこれからも続くけど、たとえ来てくださる方が1人であろうと「来てよかった」と思ってもらえるように、真心を持って続けていきたいと気持ち新たにした時間となりました(M)

レポートアップが遅くなったお陰で、中日新聞の面白い記事を見つけました。

お茶うけにどうぞ。

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016050402000052.html