第3回 片づけが苦手な長男でも、続けていけば変わっていく!?


K.cafe Change~片づけが苦手な長男でも、続けていけば変わっていく!?


前回のコラムでは、片づけを通して「想像力」を育むことをお話しました。子どもたちがなぜ、自ら率先して除雪作業をしようと思ったのか?早速聞いてみたところ…「雪山をつくりたかったから!」という返事が…笑。「やっぱり!雪をたくさん集めて遊びたかったんやね。」と伝えると「あ、でもそれだけじゃないで。雪かきした方がお母さんもお父さんも助かったやろ。ちょっとは役に立てるかなと思ってん。」と加えたように答えてくれました。私が喜ぶように答えてくれたのかどうかはわかりませんが、ここはありがたく受け止めて、改めて「ありがとう」と子どもたちにお礼を伝えました。

さて3月は別れの季節。長男が小学校卒業を迎えます。あっという間の6年間。片づけが苦手な長男は声をかけないと、制服や靴下が脱ぎっぱなし。靴下が片方行方不明になるのは日常茶飯事。それだけではなく、家からの忘れ物だけではなく、学校からの忘れ物も多く、「あーあ、また宿題置きっぱなしやわ」「え、また学校から宿題持って帰ってくるの忘れたん??」と6年間、何度思ったことでしょうか?笑。

だから、片づけに関して、長男にはあまり多くを求めずに、これだけは!と思うことを続けてもらいました。それが、「整理」です。片づけでは、まず「整理」が大事であることをお伝えしています。使っているのか、使っていないのかを「区別する」「分ける」ことです。最初は、裏紙に「使っている」「使っていない」「迷う」と私が書いて、一つ一つ仕分けをしてもらいました。毎年、毎年、春休みや夏休みなどの節目で学校から持ち帰ってきたモノを「使っているのか、使っていないのか」選択し、判断してきたので、6年間を通して「分ける」ことがとても上手になったのです。

ある学期末のことです。「学校から持って帰ってきたプリントや溜めていたプリントの仕分けをしてね。」と長男に声をかけました。私が何も言わなくても、自ら裏紙に「いる(使っている)」「いらん(使っていない)」とペンで書いて、どんどん仕分けをしていく姿にビックリ!でも、どちらにも当てはまらないものがあるので、どうやって仕分けをするのか黙ってみていたら…「知らん!」と書いてありました。そして次々に「いる」「いらん」「知らん」の3つにプリント類を分けていったのです。

「終わった!!」というので、どれどれ…と念のために確認。そして「知らん」に仕分けられた書類を見ると、なんと、大切な書類ばっかりではないですか!笑。子どもにとっては「知らん」かもしれませんが、親にとっては「学校からの大切なお便り」です。思わず笑ってしまいました。

正解か不正解かはさておき、自分で考えて分ける力を身につけてきたことは素晴らしいと我が子ながら微笑ましく思ったものです。

4月から中学生。クラブ活動、進路、人間関係…これからもっともっと自分の人生の取捨選択をしていかなければなりません。自分にとって何が必要で何を手放せばよいのか、「整理」を通して身についた「分ける」力を、学校生活の中でも存分に発揮してほしいとただ願うばかり。子どもの成長が楽しみです!

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